96年、バイト代を握り締め初代GR1を購入してから28年。写真家人生はGRから始まった。写真修行でNYへ行った時もGR。結婚した時もGR。子供が産まれた時もGR。そして現在うちのGRは9台目のGR3。
写真を生業にして色々なカメラを使っているが、いつも側にはGRがある。ファインダーやモニターを見なくてもGRを握った瞬間から頭の中は28mmの画角にセットされる。2000年初めに21mmという画角もあったが見送った。2年くらい前には驚きの40mmが発売されいまだに迷っている。
先日から需要と供給のバランスが取れず、一時的に発売見合わせとなっていた。GR4への布石などの噂が流れ始め期待はしたが、本日HDFなるものが発表になった。しかも発表日から予約受付開始で2週間後には発売という流れ。まだHDFの詳しい内容はよく分かってないけどお客さんのハート掴んで離さない素晴らしい戦略。仕事用の巨大で高額な他メーカーのカメラは予約してから手元に届くまで約7ヶ月もかかった。売るものないなら発表しないで欲しいと心から思った。仕事にならない。他の国産メーカーもGRの売り方は見習った方が良いと強く思う。
パンデミック、円安、物が溢れる時代は終わり、メディア情報とはウラハラに大不況に突入。そんな中、写真ファースト、お客様ファーストのGR。中身はどうあれ記念すべき10台目のGRは40mmのGR3x HDFにしてみようとあっさり決めた。
信頼とはすごい事。スペックなんかどうでもいい。GRの新しいのが発表になったから買うだけ。うちも見習って精進して行かないとと肝に銘じた三月末。