ワークショップに参加してくれた生徒さんには写真のレシピを余す所なく教えるタイプです。でも使うカメラや、編集ソフトによって癖や特徴の違いで僕の撮った写真と色味が違かったりボケ方が違うのは当然の事と理解して欲しい。
生徒:「先生と同じセットアップなら同じ写真が撮れますか?」
この質問には少々驚いたし、そんなに僕と同じ写真を撮りたいのかとちょっと嬉しくもあった。
僕:「構図と露出はその時々で違うから微妙に違うけど…。」
と、ちょっとズルい回答。
僕:「同じセットアップで一緒に撮影しよう!」

二ヶ月後、その学生はアルバイトで貯めたお金をGR3とMacbookに交換して、僕のところへやって来た。その若い情熱には全力で応えないと先生と呼ばれる資格は無い。
まずはGRの設定を僕のそれと100%同じ物にして、Lightroomの秘伝のプリセットを伝授した。机上の空論より百聞は一見にしかず、撮影している姿を見せて彼は喜んで帰った。
二週間後、彼から連絡が来た。ほんの数時間撮影を共にしただけでは全てのロケーションにレシピが一致しない事を理解したと。
ここで授業は終了。この先、彼は自分なりの解釈をプラスして良い写真をたくさん撮るだろう。

趣味のカメラで無理にライカを買えとは言わないが、良い写真を撮る為の最低限の道具をGRにする事はオススメするし、同じ土俵に上がってくれれば全てを伝授します。

今も10台目のGRをGR3xにしようか、カートに入れたり外したりしながら書いてます。